調味料を使い切る―①すき焼きのたれ

 

 関西育ちのせいか私の冬のご馳走はすき焼きです。幼いとき我が家

に良いことがあると「今日はすき焼きやなぁ」と祖母の声。

「ヤッター!」とバンザイのポーズをしたものです。その頃関西では

すき焼きには「たれ」を使っていませんでした。東京在住になってから

「すき焼きのたれ」を知りました。東京のすき焼きは関西風に言うと

「牛なべ」という感じでした。ところがこれが便利。なべ奉行が席を

外していても進行できるので重宝。急ぎの夕食の定番になりました。

 ところが桜の花の咲く頃になると、冷蔵庫の隅でいつ来るか分からな

い出番待ちとなり、GWの頃に廃棄物となります。もったいない!と

いうことで・・・

 

・魚の煮付け

 甘じょっぱいすき焼きのたれは魚の煮付けにちょうどよく、特にサバ、

 イワシ、サンマなどの背青魚の煮付けにぴったり。たれを酒で薄めて

 煮ると上等の仕上がりですが、水で薄めても可。

 ちょっとぜいたくなカレイや金目だとおもてなしに。

 

 ひと手間:切り身に熱湯をかけて臭み抜きをしてから、煮立てた煮汁に

 入れると美味しく仕上がります。

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*筒切りにして―→サンマやイワシは筒切りにして煮付けると冷凍保存に

 向きます。煮切って汁気を無くして保存すると、野菜の煮物と盛り合わ

 たり、お弁当のおかずにもなります。

 

*味のバリエーション―→盛り付けてから、七味唐辛子を降ったり、粉

 さんしょうを降ったり、おろししょうがを添えたりとその日の副菜と

 相性のよい香辛料を組み合わせてください。

 ゴマを降る、小ねぎやパセリのみじん切りを載せるのもおすすめ。意外

 に合うのが万能ねぎを3㎝長さに切って生のまま付け合せたもの。

 お試しを。

 

*煮合わせのおすすめ―→ぶつ切りにした白ねぎ、斜め切りのごぼう、

 短冊切りのこんにゃくなどと一緒に煮ると美味しく、栄養バランスも

 よくなります。

 

・鶏のもも肉で照り焼き

 もも肉を一口大に切り、片栗粉をふり、10分程すき焼きのたれに漬け

 込み、フライパンで焼きます。

   

*鶏照り焼き丼―→熱いごはんにレタスまたは春キャベツのザク切りを

 のせ、照り焼きをのせて、ごまや刻み海苔をふりかけて丼物にすると、

 ランチにぴったり。お弁当にも。