冬大根を使い切る―①煮物の素
今年の冬は野菜の値段がいつまでたっても下がらなくて、ため息が出ました。乾燥の続く関東地方と、冬野菜の大産地宮崎の降灰被害、春が近づいても一向に値下がり要因が見つからなくて心配です。冬野菜の王様・大根も小振りのまま春を迎えそうです。
細い大根は甘みに欠けますが、持て余さずに使いきれるのがいい点
かもしれません。甘みが少なくても冬には煮大根が付きもの、自分味
で食べたいですね。ところが一人分の煮物は面倒で、コンビニで十分
と言う人も多いのですが、お手軽スピード煮物大根料理を考えてみま
せんか。食事作りが億劫な日には、お助けヒント食材になりますよ。
大根の上のほうは甘みのあるおろしやサラダ用に切り落とし、根の
ほうは辛みのあるおろし用に切り落とし、ラップをかけてストックし
ます。
中ほどの同じ太さのところを煮物用に2~3㎝厚みにきり、皮を剥
きます。皮はきんぴらにして常備菜とします。
・煮物用に
1人分の煮物ですと、1,2切れあればよいので、ブリ大根、イカ大根、
鶏大根などをそのつど作るのは手間と時間を考えると作る気になりません。
そこで大根だけを煮てストックし、ブリなどの煮合わせするものは食べる
ときに一緒にして煮付けます。
まずはぶつ切りにした大根に厚みの半分ほどの深さの切込みを入れ、耐熱
容器に一切れ辺り大匙1の水を加え、ラップをして電子レンジにかけます。
竹串が通るくらいまで加熱します。暖かいうちに、だし汁・砂糖・みりん・
醤油で煮ます。コツは上記の順に1分ずつずらして調味料を入れること。
5分ほど煮ればOKです。後はさめる時間で味が染み込みます。
*ブリ大根―→ブリ大根は本来ブリのアラの旨味を活かす節約料理です。
でも下処理が大変なので、ブリの切り身を使いませんか。スーパーなどで
は2切れ単位から売っていますから、塩焼き・照り焼きの次の日に、ブリ
大根なんてすてきですよね。(ブリの子・いなだやはまちはお安いですね)
煮大根を汁ごと鍋に取り、大き目の一口大に切ったブリに熱湯をかけて霜
降りにしたのを加えて煮ます。煮汁で味を確かめて調え、ブリに火が通っ
たら出来上がりです。煮過ぎるとブリの身がパサパサになるので、さっと
煮てはいかがでしょう。白髪ねぎや針しょうがを載せて盛り付けると、自
分を褒めたくなることでしょう。
*イカ大根―→刺身用のイカを買ってきて、刺身の残りのゲソやエンペラ
を少しの醤油で軽く炒めておきます。
食べたいときに煮大根を汁ごと鍋に取り、炒めておいたイカと一緒に、温
める程度に煮ます。臭いも少なくてやわらかく仕上がると思います。
・煮物用