◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
2月定例会は15日でした。春が来た!という気象予報士のコメントもあったこの日、お出かけ日和だったのでしょう、参加者は3人でした。多弁のメンバーだったので、"かしまし三婆"で時間いっぱい大討論! お見せしたいぐらいでしたよ。課題は「社会的・公的サービスが受けづらくなった時、どうする!」でした。このところ訪問介護事業者はじめ、介護保険制度を担ってきた事業者の閉所・倒産などが急増しているというニュースが流れています。
東京商工リサーチのリポート(2025年1月9日)では、2024年「介護事業者」倒産が過去最多の172件(前年比40.9%増)。中でも「訪問介護」の撤退が急増、小規模事業者の淘汰加速。原因としてヘルパー不足や集合住宅型との競合、基本報酬のマイナス改定などが影響した「訪問介護」が過去最多の81件。多様化したニーズに対応できなかった「デイサービス」も過去2番目の56件、有料老人ホームも過去最多の18件、いずれも増加したと出ていました。
高齢者向け住居の販売宣伝を見ていると、自立型高齢者対象の分譲マンション・賃貸マンションが、介護付き老人ホーム等よりも多くなっています。多分、介助・介護の担い手が確保できないから、食事や掃除からの解放や、趣味などの暇つぶしメニューをウリに、悠々自適な「人生百年時代」向けに、"生活支援"をアピールしているのではないかと穿った見方を低資産の私はしていますが…。
人材不足・人手不足で廃業する例は介助介護事業ばかりではありません。この現状に政府は外国人労働者で補おうといろいろな施策を検討しているようですが、この介助介護事業分野は「無理でしょ」という意見で定例会では一致しました。外国語が苦手な高齢者は多いと思うのと、聞き取りや理解がだんだんできなくなってくる人と意思の疎通を図るのは難しいはず。習慣やマナーの異なる国から来た方たちに手違いが生じたら、最悪命にかかわる事態も起きかねませんから…。
私は「健康寿命を延ばして、自宅で越し方の思い出の品々に囲まれて、持てる家事能力を最大限に生かして自宅で過ごすつもりなの。多分自力ではできなくなっていくのを見越して、外注サービスや生活機器の日々進歩する情報を集めておいて、支援が必要になったら訪問介護や家事ヘルパーの介助も受けて終焉を迎えたい」と話しました。3名とも同じ思いでした。このような希望が叶えられる社会を続けて欲しいものです。
今、政策は「教育の無償化」を第一のように論戦が進められています。それも義務教育以外の学校教育にも、世帯の所得制限なしで、と。税収にゆとりがあるのなら、訪問介護の基本報酬のマイナス改定を考え直していただけないでしょうか。
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