◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
今朝(25日)のNHK7時のニュースの中で「103万円の壁」問題に関する独自調査の結果を公表していました。改定賛成→71%、反対→11%、分からない19%(雇用者側・使用者側を含む一般)。同時期にあった帝国データバンクの企業側に対するアンケート調査では、改定賛成→67.8%、反対→3.9%、分からない3.9%。食事をしながら見ていましたが、新味は全然ありませんでした。何十年同じことを、とため息が出ました。労使共に改定賛成が多数なのに…。私は元々「"壁"撤廃派」です。
ずっと反対だったのは「家族単位」の制度なのと、主として既婚女性のお得制度と思っていたからです。「扶養手当・扶養控除から外れると夫の手取りが減る」から"枠内で"と言うのが、主婦の社会進出・働き方の推進になったからです。しかも恩恵があるのは雇用労働者の配偶者が主。伝統的産業の家族経営の農林水産業や零細家内工業・商業は恩恵無し?
主婦が"パートタイム"と言う名で労働市場に出たのは確か昭和30年前後だった筈です。この時期に住宅公団の団地の大都市圏での建設が始まりました。つまり、戦後政策の「核家族化」と産業の変化(一次産業から二次産業・三次産業)で都市化が急速に進みました。同時に家電製品や家庭のエネルギー製品の進化で家事の省力化が進み、「三食昼寝付き」と言われる主婦業が登場し、勤勉を良しとする女子達の社会進出が始まったのでしたよね。
相変わらず「家事や子育てで家庭の仕事にも労力が要るから過度の勤務時間増には応えられない」等の回答も見られましたが、それは一時的なモノ。サポート事業は近年ますます増設しています。「ファミリーサポートセンター(公的)」はかなり昔から各自治体に整備されていて、幼児・児童の送り迎え等々が頼めます(同様企業も有る)。老親の世話に関しても地域包括支援センターに問い合わせれば、支援サービスに結びつくことでしょう。シルバー人材センターも小さくて多様な支援サービスに対応しています。夕食時の"タイパ"も中食、冷凍食、ソクハイ食、電子レンジなど、格段に進歩しています。「ワンオペ(家事・育児等のほとんどを一人で行うこと)」も可能だと思いますが…。
子どもは好奇心が旺盛なのと成長が早いので幼児期から褒めながら訓練すれば、今の家事をかなり熟せます。高齢者も進歩する機器にたじろいでいるだけで、トリセツ代わりに"駆け込み先"があれば「いいわねぇ、楽!」と利用してくれると思います(石川の今です)。
「もはや昭和でもなく」平成でもなく、急速に利便し続ける日本・世界なのです。価値観が急速に進化していく世に生きているのですから、利用しませんか。検索というか問い訊ねれば、答えてくれる窓口も実に多くあります。自分の経験も重要ですが、新しくを知る・尋ねることも行動の一つに入れるのはいかがとか、と。「人生百年時代」1人分の生涯の充実を考えてみてはいかがですか。
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