◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
第50回衆院選の投開票が行われてから1週間が経ちました。皆さんの予想は当たっていたでしょうか。私は外れましたが。
選挙権年齢は2016年に「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられました。少子化が進み、投票率が高い高齢者が政治に大きな影響を及ぼす「シルバー民主主義」を是正することが目的の一つだったとの解説がいくつかの新聞に出ていました。なるほど、それで選挙戦中の各党首の演説が"少子化対策"や"手取り収入増"等の若年層受けのする公約が目立っていたのか、と納得。
物価高対策として「補助金がもっと欲しい」「支援金がもっと欲しい」「教育の無償化を」等々が国民からの要望、とマスコミは報じています。一方立候補者からは、「消費税等の減税をします」「所得制限なしで補助金・支援金を出します」「少子化対策には重点的に予算を組みます」というような公約・提言が出ていました。財源は「税金」ではないのですか? このカラクリの正体は、消費税減税で消費意欲を煽り、値上げをして売り上げを伸ばし、納税額の上昇を図る?ことにはならないのかしら。
高齢期を年金と老後用の貯えで暮らしている層がかなり多いはずだけど、税収が大幅に増えるような消費額が出るとしたら、65歳以上の人の48.3%が「生活が苦しい」(2022年厚労省調査)としている現状の改善策にはどのような選択肢があるのかしら…。
「シルバー民主主義」からの脱却のために2016年に改正した選挙権の18歳以上への変更。この年齢層のこれまで2回の衆院選での投票率はいずれも50%以下と全体平均を下回っているそうで、前回2021年衆院選と比べると今回の速報値が43.06%(0.17減)とか。最高率の60歳代は71.38%だそうです(総務省)。今回の選挙で大躍進と言われている国民民主党は、若者票が貢献したとか。そしてこれからの与野党の戦力戦に大きな影響力を有しているとの解説が流れています。国政参加率の高い高齢者票はどのような扱いになるのでしょうか。
若年層も単身世帯が増え続けています。高齢期になれば家族世帯もいずれは単身世帯になります。若年層の人も高齢層の人も政策の綱引きをするのでなく、家族単位から各個人単位に思考を変えてみてはいかがですか。「家族依存型民主主義」から「個人単位民主主義」に。
例えば、子育て費用の支援なども世帯主の口座に振り込むのではなく子どもの口座にするなどにすれば公費の目的に沿う使い方がされるのでは、と私は思うのですが…。(マイナンバー制度が本格稼働するではないですか!)
2025年7月28日に任期満了する参議院議員。第27回参議院議員選挙で国民はどのような国策を提言しましょうか!
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