No.491◆「エンディングノート」が書けないのですが

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

高齢期だけでなく、「今、死んだらどうしよう…どうなるの?」と思ったことはありませんか? 旅行が好き、どこへ行くにもまずはマイカーで、おまけにデスクワークよりも出張や打ち合わせ・会議等が多い日々を送っていた私は、フッとそんな言葉が浮かんでくることがしばしばでした。"サンデー毎日"と称している今でさえ、です。単身けんのおかげで「老活・終活」の心構えと準備だけはできているつもりです。が、実行できているかと言えば…。

 

終活番組おすすめのエンディングノートは40歳頃から持っています。今では10冊以上の未使用ストックがあります(発行元はいろいろ)。なぜ記入が進まなかったか。それは元気だったからです。それと、「成年後見制度・地域福祉権利擁護制度・介護保険制度」が施行されたころから、老活・終活情報が頻繁に飛び交い、どれを取り入れるのが私にいいのか迷うようになったからという事情もあります。

 

それ以上に私を迷わせたのは老活・終活の支援事業の設立情報の洪水です。生活支援事業者、NPO、市民団体、公益財団、地方自治体、等々。選り取り見取りなので迷っているうちに月日が流れて、という現在なのです。つまり決断ができないのです。そうこうするうちに、一人暮らしになりました。別居の「身寄り」の面々も、現在の私の活動内容や交友関係を薄々は知っています。が、急に死んだとしたら「家族葬」を行うのがやっとのことでしょう。

 

エンディングノートは記入していませんが、CDに生活記録は残しています。不定期の日記風生活模様、生活費等の自動引き落とし記録や金融関係の記録、年賀状の記録、親戚関係の記録などを。2~3ヶ月ごとに更新しています。持病持ちとは言え、3ヶ月に一度は定期検診を受けているので、遺言を書く気になれないのです。また上記の項目も結構変化するので、エンディングノートに記入するにしても書き直せるように鉛筆書きしかできないのです。

 

このような状況であることは身寄りには伝えてありますが、私がよく促されているのは「物」の整理です。私がすぐに断捨離できそうな物は誰でもできるが、引き継がしたいもののリストとその由緒書きがないと引き継ぎようがないと。先代・先々代等祖先からの物は、情報と指示が無いとどうしようもないと。婚家と実家から受け継いだものは私に所有権があるのでしょうか? 確かに「あなたが持っていてね」とか「貰ってね」とは言われていましたが…。

 

暖かくなったら、納戸の中の大掃除を、と思っていましたが、猛暑が近づいてきました。秋が来るまでこのままになるのでしょうか。