◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
「働き方改革」が本格始動し始めました。今まで「働き方」と言えば、正規社員、非正規雇用者(パート・アルバイト・季節雇用者、契約社員、定年後の再雇用)、等々がシニア層には記憶にあります。しかし、ギグワーカー・クラウドソーシング、スポットワーク、フリーランス、パラレルキャリア(ワーク)、ノマドワーカー、副業、兼業、等々、働き方が多様化しています。
それは国民の健康が増進し、家電や生活サービス提供ビジネスが多種多様に提供されるようになり、性別や年齢を超えて活躍できる環境が整ってきたからでしょう。特にIT活用の目まぐるしい進化は性別や年齢、地域に制限されることなく"働く場"へ参加できる状況になったからでしょう。「人生百年時代」が提唱され、生き方の再構築が全世代に発布されたということではないでしょうか。
そして、既定の働き方が現生活にマッチし辛くなり、多様な労働の場が民間の知恵で増えてきたのでしょう。その間には労働側を弱者と見下し、現行法規に外れるような事例も増えたのでしょう。「非正規雇用」にありがちな「口約束」等のトラブルも増えたのでしょう。
今年4月1日から、労働契約を結ぶ場合、企業は労働条件通知書などで労働条件を示す義務があると定められました。求人募集や労働契約を結んだり更新したりする際には、①就業場所、②業務内容、③有期労働契約の更新、等の明示ルールが変わりました。就業場所と業務内容については、正社員、パート・アルバイト、契約社員、定年後の再雇用など、すべての労働者が対象です。
これまでは、求人募集や労働条件通知書には、「雇い入れ直後」の内容を記載すればよく、その後の配置転換で変わる場合でも、記載するかどうかは企業の判断にゆだねられていました。その労使間に認識のズレがあるとトラブルになりやすいということで、新ルールはそれを防ぐことができると!?
「こんな筈ではなかったのに」とか、「この時期になんで私が…」という正規雇用者の嘆きも解消されるのでしょうね。「繁忙期なのよ。とにかく来てよ。悪いようにはしないから」という非正規雇用があったかどうかは知りませんが、雇用条件が「口約束」でなくなるのは歓迎したいと思います。(そんなこともあった元経営者の私です。)
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