◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
先週、テレビから聞こえた「スポットワーク」という初耳の単語に、「何それ?」と私。野次馬の私は早速録画予約(NHK「ネタドリ」)を入れて、後日視聴しました。感想は「いいんじゃないの」です。
「スポットワーク」とはどうやら「単発バイト」のことのようです。「スポットワーク」自体に法的な定義はなくて、「ギグワーク」と分けて考えられているとか。では多様な働き方らしい「ギグワーク」とは? 企業が仕事を発注する業務委託の形をとっていて、個人事業主という関係になるそうです。それでは「スポットワーク」は? 選考過程がほとんどなく、アプリなどのサービス内で求人企業と求職者のマッチングが成立して、手軽に働ける点が大きな特徴なのだそうです。
求人企業は短時間や単発の求人情報を登録し、求職者は自らの情報をあらかじめサービスに登録。サービス内に蓄積された求人企業と求職者の評価などの情報は随時双方に提供されるため、企業にとっては希望の人材、求職者にとっては希望する職場が簡単に見つかる仕組みとか。アプリなどのサービス内で求人企業と求職者のマッチングが成立しているので、こちらは雇用関係が成立するそうで、労災の対象になるそうです。しかし、健康保険・厚生年金等の社会保険には加入できないのだそうです。
リタイア後、健康で社会的つながりも欲しいから働き場もあれば…だけど自由時間も欲しいし…というときには「スポットワーク」や「ギグワーク」はスマホさえあればチャレンジできる働き方ですよね。同じような"単発バイト"のように思うのですが、被雇用者か個人事業主かの違いで、労働条件が異なるようです。
私は結婚後、転勤族の仲間入りをしたので、その都度、正規雇用とフリーランスと会社経営主を転々としてきました。今のように多様な働き方があったら、お試し就業をして、今の私にどのような職が"ワークライフバランス"に即しているか考えることができたのに、と。また、「終身雇用」と言いながら、高齢期前にリタイアしなければならなかった人たちも「濡れ落ち葉」呼ばわりをされずに次のステージに立つことができたのではと思うのですが。
年齢に関係なく、体力や健康管理、知人友人関係を保持しながら異なる職業世界をお試し付きで味わえる人生を再設計するのも一興ではないでしょうか。前人未到の「人生百年時代」を体験するチャンスです。今年4月から始まった数々の「働き方改革」、お見逃しなく。
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