◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
テレビのワイドショーが取り上げる政治問題の場面で、コメンテーターというタレントさんたちがいつも発する定番のフレーズの一つが「丁寧な説明をしていない!」です。
「処理水」の海洋放出に対して中国政府が強烈な反対と中止を求めて声明を発し続けています。それに応じて中国国民からの嵐のような抗議行動が今も日本に寄せられています。番組テーマがこれらに関するとき、必ず識者と言われる方達やタレントさんたちは「政府がきちんとした、丁寧な説明をしていないからだ」と言われますが、そうでしょうか?
中国の報道官が世界に向けて「言」を発するのに、日本が世界に向けて発している説明を詳細に精査していないはずがないと思いますが、どうでしょう。日本政府が説明不足で理解できない、のではなくて、知っていても無視して自論だけを声高に発しているのではないでしょうか。聞く耳を持っていないことにしているのでは?
マイナカードの取得についての番組でも、です。街頭などでのインタビューで「よく知らない」「わからない」「番号制って、怖い」などを集めて放映していて、「知っています。だけど反対です」などというコメントを私は聞いた記憶がありません。
つまり番組の趣旨としては"国民は反対だよ"と主張したいのだと受け止めました。私もこの齢になると、新しい制度が始まると付いて行くのが面倒で、もう少しで居なくなるからそれまでパスしたい、というのが本音。「自分的には今不自由していないから、放っておいてほしいわ」と思っていました(今でも))。まあ視聴率大事!のテレビ局側としてはこういう風になるのかぁ、と理解はしています。
しかし、私の都合で政府がDX化を先延ばしにするとは考えられないこと。少子高齢化、人生百年時代の国民生活を支えるためには"百年の計"を以って当たるのが政府のお仕事。仕方なく、送られてきた通知や書類、わからないことはネット検索をして、等々、遅ればせながら情報ルートを辿り、カードの発行を受けた次第です。
政府や行政は「丁寧な説明をしていない!」ではなく、私が聞く耳を持ちたくなかっただけで、区役所へ行けばパンフレットがあり、窓口があり、ネットでは知りたいキーワードを入れれば回答があり、「丁寧な説明」が準備されていました。
一人暮らしは情報不足や社会の全体像から乖離しやすいですが、即、齟齬や不都合に会うことはありません。が、遅れて合流することになる可能性はありそうです。
※平成27年10月より12桁のマイナンバーの通知が開始され,マイナンバー等を記載した通知カードが住所地等に郵送されています。 マイナンバーは,平成28年1月より日本国内の社会保障,税,災害対策の行政手続で必要になっています。 また,平成28年1月 から本人の希望によりマイナンバー・カードの交付も開始されています。
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