No.440◆「マイナ保険証がイヤ!」ー「マイナンバーカードを持ちたくない」という人の言い分は <続1>

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

  

政府は3月7日、2024年秋に従来の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードに一本化するための関連法案を閣議決定しました。現在の保険証を廃止して、マイナカードを持っていない人には、被保険者であることの「資格確認書」を健保組合などの保険者が発行する、と言います。資格確認書には、氏名や生年月日、被保険者番号などが記載され、有効期限は最長1年で更新が必要に。現在の保険証も、経過措置として廃止から1年間は有効とする、と言っています。

 

この閣議決定に「えー! マイナカードが無いと経過措置以降は健康保険の対象から外されるの?」という悲鳴が「マイナンバーカードを持ちたくない」と言う人の間から上がりました。マイナンバーは、国から国民に「強制的」に割り振られた番号で、この番号を使った「マイナンバーカード」を作るかどうかは「強制」ではなく「任意」の筈なのに、と。 

 

老人施設関係者からは「私は仕事上、障害者施設や病院に行きますが、マイナンバーカードに保険証を付けた場合誰が保管するかが問題になります。他人がマイナンバーカードを保管する場合は、保管管理責任者を置かないといけません。障害者施設は、保険証なら預かるがマイナンバーカードなら預かれないので、本人に持たせ、自己責任で保管してもらうしかない」との事。精神科の長期入院がある病院も同様の考えです。

 

あと、「私は電子認証が必要でマイナンバーカードを作りましたが、マイナンバーは10年ごとの更新。電子認証は5年ごとの更新で、電子認証の更新の通知は来ないので、時期が来たら自分で役所に行かないといけません。 保険証も同じ風になると思いますが…。更新を忘れるとどうなるのかな…」というコメントがwebに出ていました。

 

"身分証明"を求められたときは顔写真付き(運転免許証・パスポート等)の公的書面か、2種類(健康保険証∔住民票等)の提示が必要な場面が多いです。しかし「マイナンバーカード」であればこれ1枚で運転免許証・パスポート等の無い人でも即通過です。

 

もしも紛失しての再発行は?と検索したら「マイナンバーカードの再発行の期間を2024年秋を目処に10日程度まで短縮する。従来は1ヵ月程度で、混雑時にはさらにかかっている再発行期間の大幅な短縮を目指す」と出ていました…。

 

利便性を考えて、行政窓口ばかりでなく、手続きの要る現場には"ワンストップ窓口"を作ることには賛成してきた経緯があります。コンピューターの性能が上がってきているので当然の国家的行政大改革なのでしょう。だけど、この「人生百年時代」の先陣を切って生活していかなければいけない人たちは「昭和世代」です。どうする!