No.436◆シングルファーザーはどうしてる?

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

2023新年度が始まりました。各地で選挙戦が火花を散らしているからでしょうか、目新しさを出すためなのか、近年は政策の中心が高齢者対策から少子化対策に移行しました。高齢者には過去の実績・業績がありますが、少子化対策の方は現実と未来ですから反応が今日的な成果につながると思いますものね。

 

政策に関する「異次元少子化対策」のメニューのたたき台が3月31日に公表されました。それにしても「すべてお金(支援金)」で解決できると思っているのですかねぇ? 会社経営は「選択と集中」という資本投資で未来を創ろうとしていますが、家計収支のアンバランスが少子化の大本ではと言われているのに、"年収制限撤廃で一律支援・補助"と言うのは、国税のバラマキではないかと思うのですが、いかがでしょう。年収数十億円の家庭も、学校給食だけが今日の食事という家庭の子どもも同じ給付で、出生数が増える?

 

敗戦前後の社会を家族・血縁の相互扶助で生きてきて、法律が核家族単位になり、家族が分裂・崩壊しても核家族の自由意思による結果と認めてきた今でも、民法では確たる親は母であり、父親は推定であるという、と私は思っているのですが…(違いましたっけ?)

 

この法律が離婚時、また、父親が確定できない状態での出産児の場合、母親が未成年後見を引き受けることとなり、収入が少なくなる選択をしての結婚+出産をしたシングルマザーの負担になり、"子ども&母親"の貧困につながっているのではないでしょうね。

 

もう40年以上になるかもしれない昔の話です。私は「男の子育ての会」の創立に関与し、会員でした。当時の家庭は性別役割分業の時代でしたが、女子も働き続けたい男女・夫婦の集まりでした。会員はシングルファーザー・シングルマザー、共働き、専業主婦。論戦は今とほとんど同じです。目指すところは「家庭における男女共同参画」でした。職場環境・法整備・男女の教育環境、政府の指針。変わってきたようで、変わっていないように感じています。40年余もの間!!

 

社会環境としては、家電製品の進歩や民間家事サービス業の進展、行政の支援施策の充実、等々、当時とは比較になりません。なのに、当時よりも少子化は格段に、加速度を増しています。当時と違うのは"シングルファーザー"のことが、挙がってきていないのです。何故? そこで"シングルファーザー・シングルマザー"のお悩みを検索してみました。"シングルファーザー"は、働き方の変更を雇用主と折衝すること。"シングルマザー"は収入の確保。そうなんだ! 昭和の性別役割分業は未だに禍根として存在しているのだ、とガッカリ! 「どうする 親権の決意」