◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
前号で「私って被害者適齢期!?」って発信したら、「そうなのよ!」という電話がかかってきました。ショック! 半世紀後に生まれた若者たちは、大先輩を「騙されやすい人たち」と印を付けているっていうこと…。長電話になりましたが、そうなんだと思える節も見えました。
2022年版の『男女共同参画白書』を決定した政府は、未婚率の上昇や共働き世帯の増加など、結婚や家族の姿が多様化した現状を踏まえ、「さまざまな政策や制度が戦後の高度成長期のままとなっている」「もはや昭和ではない」と強調しました。そうです。今は“令和”です。「昭和」の頃のように、父母兄弟姉妹等家族の“しがらみ(柵)”などに縛られない自由な家族関係ができています。ですが未だに高齢者はその“しがらみ”が心にも頭にもしっかり残っていて、子や孫が「助けてくれ」と言えば、できる限りは手を貸してやりたいと思うものです。何故なら70年、80年、そういう家族関係で生きてきたのですから。
とはいうものの腑に落ちないことはいっぱいあります。例えば80歳の母だとしたら息子は50代と思っていいでしょう。「その齢になった息子がカバンを電車に置き忘れるかしら?」「相手先にすぐ届けないといけないお金だから用立ててくれって高齢の母に頼むかしら?「そんなに急ぎの大事なことなのに、受け取りを後輩に頼む? へんですよねぇ。まずは会社に一報入れるでしょう?」「孫からの泣き言っていう例もあったでしょう。優しいおばあちゃんよね」「でも、お父さんやお母さんでなく、何でおばあちゃんに泣きつくの?」
この会話はウォーキング仲間の80前後の同輩とのおしゃべりです。延々と疑問が出てきました。最後に出たのが「それにしても現金をどっさり家に置いている人って多いのねぇ。まとまった金額って普通振込よね。今時現金でなん百万も手渡すって、どんな商売なのかしら…」という疑問でした。
私の疑問は、その家にお金があるとか、息子がいるとか、住所・固定電話の番号、等々、よく調べ上げているけど、どこでどのようにして情報を取っているのでしょうか? 特殊詐欺事件に関与した疑いでフィリピンから日本に送還され、逮捕されたグループの幹部ら4人に関するニュースの中で、情報収集の手口が紹介されています。1人暮らしの高齢者の名簿が売買されているとか、電話アンケートを装って個人情報を聞き出す、などが語られています。警察は留守番電話にしておき相手確認をと指導していますが効果があるのでしょうね。
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