◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇
「師走」と言われる月に入りました。「師」ではない「悠々自適の婆ゃ」と豪語(?)している私は走る要件もないので暇、日常生活の寒さ対策と新年の支度に取り掛かろうと思っています。
それでまずは室内をXmas仕様にしました。テーブルや椅子、棚の掛け布・敷物は赤基調となり、置物なども華やいだ物が並び、それらの品々が想い出させてくれる人々とのその頃を思い浮かべ1人悦に入って、ほんわかとした時間を楽しんでいます。だから近年流行りの「断捨離」ができないのです。
1人暮らしは全人生を通して約3.5年なので新参者です。ですが、単身けんの事務局を32年させていただいていますので、1人暮らし事情については“耳年増”です。だから次のような見出しが目に入ると俄然喰いつきます。
「最も孤独なのは『30代未婚者』1億総孤独の真相
―『頼る相手がいない』人が誰もが陥る無縁地獄」
(『東洋経済 ONLINE』2022年12月5日)
「孤独」の先の「無縁地獄」には相談先も頼る相手もないというのですが…。どうやら“1人暮らし”と“戦後政策の核家族化”と“血縁、地縁、会社縁からの解放”が原因ではないかという結論らしいのですが…。
「家族に頼らない生き方を探る」活動をしてきた単身けんとしては、「そうかなぁ」という気がしますが。
「昭和時代」は核家族化を目指しながらも、公的な社会保障もなく、“血縁、地縁、会社縁”による「相互扶助」の保障を頼みに生活をしていた時期がありました。私の同年代の事例を挙げれば、中学卒の「集団就職列車」、親への仕送り、夜学に通う条件付きの就職等々が新しい時代の生き方として報道されていました。そのような時代には、前時代と同じように“血縁、学級担任、地縁、会社縁”の上部が相談役でした。上下関係、そこにしか相談先が無かったからです。
今は公的な相談場所がいくらでもあります。それも国だけでなく、都道府県、市区町村、市民団体、職能団体、企業等々数えきれないくらい、分野・専門別にあります。相談の形式も、面接・文書・電話・FAX・メール…。住所・氏名・年齢等の個人情報を提示しなくても相談に乗ってくれるところがあります。
身近な存在だからこそ、悩みを知られたくないことは多いものです。利害関係のない、専門職の人の相談先を検討してみては、と思います。
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