No.414◆「タイパ」って何? 

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

10日ほど前だったかしら、日経新聞で「タイパ」という活字を見つけて、「はぁ~、何ですかぁ。またまた“新語”ですかぁー」と思ったものの、先を急いでいたので、今日になってweb検索してみました。「タイムパフォーマンスの略で、『かけた時間(タイム)に対する満足度』を指す俗語・新語です」と出てきました。なぁ~んだ、そういうこと!

 

そんなの昔からやっているよ! 例えば、定期の200円で電車で帰宅するか、ワープロ抱えてこの急な降雪の交通難帰路を時間を優先してタクシーでウン千円かけて帰宅し、子どもとの温かい夕食を取るか(40年前の話です)! 私の"主婦兼業"を可能にしてくれたのは、家電製品の進歩でした。今や人差し指一本で炊飯やおかずの温め、お風呂の準備、等々。子供でも担える家事です。言い出せば切りがない度、「家事」に要する時間は"大変"ではない時代に。なのにいまだに「家事は大変な仕事」とマスコミは言っています。スポンサー様へ協力ですか?「どんな大変な日常家事があるというのですか」と私は言いたい!

 

コスパ(コストパフォーマンス)という言葉があります。一般的には、その費用対効果=コストパフォーマンスで購入の判断をします。「タイパ」は1時間でいくら稼げるか! タイムパフォーマンスを考えています。

 

私は主婦としての購買行動においては「コスパ」でした。家庭運営については「タイパ」でした。その「タイパ」・「コスパ」、それがコロナ禍の生徒・学生の日常にも変化を起こしているそうです。例えば、

 

―新型コロナウイルスの感染拡大でオンライン授業になると、録画された講義を全て1.5倍速で見るようになった(教授が一方的に話す講義は「情報量が薄く、眠くなる」)。

 

―昨年度、近隣の中学校の授業はオンラインになったが、家で子どもの授業を見た保護者からは「教科書を読み上げるだけ、プリントの穴埋めをするだけ。50分間退屈でした」と不満の声が聞かれた。学力低下への不安からか、入塾の問い合わせが増えた。

 

…とか。オンライン授業で通学の時間が無くなったのだから、その分はどこに活かしたのでしょうか。

 

横並びの社会は、日本の指導者が「和を以て貴しとし」として治めてきた手法としては功を奏してきたかもしれませんが、進化が加速する時代には無理があるのかと思う昨今です。

 

私は「タイパ」です。テレビ番組はほとんど録画で見ています。時短で時々はバックをかけていたり、再視聴しています。多様化する日々、あなたは?