No. 398◆私の「首都直下地震」対策は後退していました…

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇ 

 

5月25日、東京都が首都直下地震の新たな被害想定を発表しました。都心南部直下地震では震度7が観測され、区部の6割が6強の揺れに見舞われると予測。住宅の耐震化など防災・減災の取り組みが進んだ結果、2012年4月に示した前回想定から被害は4割程度減少した、そうです。

 

被害の減少は、国の耐震基準を満たした住宅の割合(耐震化率)が2020年までの10年間で81・2%から92%に向上し、延焼の恐れがある「木造住宅密集地域」の面積が半減したことが要因で、帰宅困難者の減少は、テレワークやネットの普及で人の移動距離が減ったことなどが理由だと言います。

 

しかし、「焼失建物は23区のうち世田谷区が最多の約2万棟。大田区の約1万9000棟、江戸川区の約1万5000棟」という予測には一瞬ドキン! でも考えてみれば私の居住地・世田谷区の人口は95万5千人。東京都最大の住宅地だから、まあねぇ、と何故か納得。

 

ところで私の震災対策は進歩してきたかというと、後退していました。それは私の日常行動です。あの2011年3月11日の震災以後、出かけるときは身元の分かるもの、携帯電話、LEDの極小懐中電灯、キャンディー、大判のハンカチ等が必須アイテムでした。しかし今はコロナ禍の影響もあって近場で過ごすことが増え、マスクと財布とティシュだけの外出癖が付き、先週3年ぶりに参加したウォークツアーにスマホを持たずに行きました。それに気が付いたとき「何という平和ボケ!」と自身に“喝”を入れたほどです。

 

この住居へ転居するときは自宅で過ごせることを最重要視していましたから、建物・土地の耐震強度と水道水の確保を一番にして決めました。後は自宅で2週間過ごせる備蓄を心がけました。そして居室には背の高い家具は置かないなど、これらは今も続けていますが。

 

あの日は札幌出張のため羽田への途中でした。そして翌日出直して日帰りで帰宅しました。その時の道中の光景・記憶はしっかりとあるのに、自分の身は自分で守るという意識の基本が薄くなってきたようです。地震に加え、豪雨禍、異常気象による災害等々のニュースが途絶えることが無い日常なのに、何という体たらくでしょう。

 

明日は交通機関を使う外出です。バッグの中身を整え直して家を出ることにします。

 

※10年前よりも格段にスマホアプリが実用化しています。外出先で天災、事故、事件、不明なことに遭遇したりしたときには、きっと役立つことでしょう。私も少しアプリを補充しますね。