No. 389◆私ができる社会貢献は…(2)

 

◇事務局・石川由紀が折々を綴っています。◇

 

前回388で「祈る他に私ができるのは『寄付』だけでしょうか」と書きました。それを見て電話がありました。「どこへ寄付したの?」と。「まだしてないの…」と言うと、「いっぱいあるでしょ」と。「いっぱいあるから迷ってるのよ」と。ホントです。

 

彼女が電話をかけてきたのには理由があります。実は私、去年から毎月1万円ほどを寄付することにしていたのです。なぜかというと、コロナ禍対応「自粛要請」に従って1年を過ぎ、よく見ると月間支出が半減していました。“始末(関西風倹約) 家”を叩きこまれて育った私が自宅に籠っていると支出額は半減しました。

 

そのような中、減収で困窮する人たちのニュースが毎日のように流されていました。考えてみれば私は高齢者なので、医療費が安いとか公的年金が定期的に振り込まれるとか公的支援を受けています。税金をいただいている方が生活に困っていないのは…?と。それで考え付いたのが「寄付」でした。ということで、支出額の10%、つまり収めなくなった消費税額を毎月寄付することにしたのです。

 

これが結構な楽しみになりました。今月はどこに寄付しようかと。過去、市民グループやNPO・NGOのいくつかに係わってきた私は「カンパ」の有難味がよく分かっています。これまでも親たちの葬儀にいただいたお香典の内、お返しのいらない法人様からの分は寄付をしてきました。寄付先は故人が一番気にしていた分野の市民グループやNPO・NGOです。結果それで救われたのが私自身でした。親たちに報告できて…。

 

寄付をしたいところはいっぱいあります。今日ニュースを見ていて一番感激したのが、ウクライナ難民の避難先の隣国モルドバの現状でした。16日時点で10万4千人ほどの難民を、人口264万人の小国モルドバが国民の金品の寄付で受け入れているというではないですか。18日のG7外相緊急会合でも同国支援が決まったと報じられていますが、「貧者の一灯」、今月はここに決めました。この国は規模が小さくとも「東日本大震災」の時には支援金も送ってくださっていたとか。涙が出てきました。

 

クラウドファンディングが登場して、少額「寄付」が良い結果を出している事例が多く見られるようになりました。公助だけでなく共助が元気になるのは嬉しい私です。

 

※クラウドファンディング:多数の人による少額の資金が他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うこと。