単身けんでは、「認知症になったら私はどうなるの?」という不安を持っている人が多くいらっしゃいます。これは家族に囲まれて生活をしている人には無い心配かもしれません。同居する家族が居れば、「ちょっとこのところ言っていることが変じゃない?」と気が付いてくれて、早い段階でその傾向を察知してくれることでしょう。これは大変ありがたいことです。何故なら、現在は「完治することはない」と言われている認知症は、早期に対応すれば、進行を遅らせることができると言われているからです。少しでも長く今の日常生活が送れるようにするのが本人にとって、周囲の者にとっていいに決まっていると思いますから。
「認知症」と言っても症状は様々です。多くの人は日常生活に対して支障がない程度の、いわゆる「軽度認知症」で、お買い物や銀行の小口現金を出すこともできています。「認知症になったら私はどうなるの?」と心配している人の多くが恐れているのは、マスコミで取り上げている「認知症になったら銀行のお金が引き出せなくなる」「資産が凍結される」というフレーズです。
「2025年には5人に1人が認知症になる」とあちこちのテレビ番組や紙面で取り上げられると、心配になって来るのは当然というもの。今は1人暮らしではない人でも、行く行くは1人になることは避けることができない今の家族関係です。つまり、あなた1人の心配事ではないのです。だから何もしなくてもいいというのではありませんが、まだ先のこと、と思っている間に、自分の生活スタイルや習慣を書き出しておくことをお勧めします。そんな些細なメモでもあるとないとでは大違いなのです。
認知症でなくても、例えば急病・ケガ、あるいはコロナで自宅療養になったとしたら、誰かに手助けしていただくことになります。ヘルパーさんやケアラーさんはできる限り希望に沿ってあげようとしてくださいます。しかし、自分は危急時に説明や指示はなかなかできるものではないのですから、もしもの時にして欲しい手当のメモはあった方が良いのではないでしょうか。まずは休日の1日の過ごし方、好みの飲み物、口にし易い軽食...。2年半前、私は事故で骨折、自宅療養を余儀なくされましたが、自由に動けないだけで口は自由に聞けたのですが、お願いは紙に書いて渡した方が手早くやっていただけたようでした。
ご自分の場合を想定してみませんか。
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