No. 360◆毎年どこかで起きる「梅雨末期の悲劇」に...

 

梅雨末期、今年も長雨・豪雨の災害の報を受けました。特に静岡県東部や伊豆諸島の皆様、心よりお見舞い申し上げます。

 

ほんの1週間前「この程度の雨天なら、灼熱の梅雨の晴れ間よりは私はいいのよ」と電話の相手に言っていた私。それは本音なのですが、罪悪感を覚えながら昨日今日のテレビニュースを見ています。熱海の土石流の現場からの報道です。(他地域の情報は放送されていません。)

 

伊豆半島はじめ、静岡県東部は、ちょっと息抜きにというには東京から出かけやすいところなので、コロナ禍の前までは、ピクニック、遠足気分でしばしば出かけていました。その時、自然災害には何の配慮も心配も無くマイカーに同行者と共に必要品を詰め込んで出かけていました。ハザードマップなどを見ることも無く、天気予報が雨であろうが、台風が接近していようが気にしていませんでした。今回、熱海市では土石流で大災害となりました。専門家の方たちは「今はハザードマップで危険性はお知らせしていますから、異常を感じたら、避難を!」と言っていますが、宿泊施設や別荘を利用している人たちには異常なのかどうかわかりません。子供の頃から住んでいる人たちも、親たちが経験したことも無いような事態とは想像もつかないのではないでしょうか。日頃からの心構えも大事でしょうが、とっさの判断力が必要なのかと思いました。避難が無理な時に取る行動をテレビでは折に触れ繰り返し放送しています。スマホではどのように情報を出しているのでしょうか。新聞やテレビはもう見ていないという人も増えています。行政は情報の発し方を再検討するときかもしれません。

 

住民向けの危機管理はかなり充実しています。しかし、住民の方は広報紙を見ていない、だから発されている冊子も知らないし、HPも検索していない、という現状を良く見聞きします。せめて毎月出される広報誌くらいは目を通したいもの。1人暮らしが増加中の現在では、家族や地域の人たちの助言を待つのではなく、自分で自分の判断力を養っておくことが必須の生活力ではないでしょうか。激動の明治生まれの祖母に教育を受けた私は、幼い時に受けたしつけを近頃思い出しているこの頃です。