老々介護は大変よ、女性が大柄な男性を介護するのは無理、私はプロに任せるわ、と若いころの私は言っていました。後期高齢者目前の歳になったその私が要介護の大柄男性の室内歩行に肩を貸していて、突然寄り掛かれられ、共に転倒。何と私は背骨を骨折してしまいました。幸いにも相手に打撲等のケガもなく、私はまずはほっとしました。
それからが大変。彼が契約している訪問看護ステーションへ連絡してすぐに訪問要請。私は痛い腰を摩りさすりしながら入口のオートロックの呼び出しに対応、玄関ドアのカギを開錠、訪問看護師のお働きで何とか彼を元のベッドへ戻すことができました。
昨日できたから今日も大丈夫という過信があったのです。日々重症化して
いることに気が付いていたのに・・・
誠意をもって要望に応えることと、応えられる能力との間に差ができて
いることに気が付かずにとってしまった行動に悔いています。
彼は自分のせいで私が痛い思いをしていることにとても心が痛んだようで、
私はそのことで彼にとても申し訳ないことをしたと気に病んでいます。
母が脳梗塞で重度の障害がある父の介護をしているのを見て、手伝いもせ
ずその手際の良さを感心して眺めているばかりでした。父は母の介護能力の
高さに頼っていたのと、私の腕力の弱さはじめ、経験の無さから心配で、係
わってくれることに恐怖さえ感じていて、「気持ちだけで充分よ」と言って
いた程でした。その言葉の裏にある危険性に私は気が付いていなかったのです。
介護・介助の勉強はしたことがあっても頭の中のこと。機会を見つけて研修
に参加しておけばよかったと悔いています。
1人暮らしや高齢者だけの世帯では、介助者をどのように確保するかは考え
ておかなくてはいけないこと。人的対応が無理な場合は、介護用品やシステム
の中から適切な用具等を早めに準備することが求められます。
このアクシデントのおかげで“トイレ用車イス” があることを知りました。
車イスごと便器に装着でき、お尻シャワーも使える優れもの。ケアマネさんか
らお借りした看護用品カタログには載っていませんでしたが、知人がネットに
出ているのを教えてくれました。
情報って大切ですね。情報をもたらしてくれる人を多く持っていることも
大切ですね。一人で困っていないで、困っているという情報を発信することが
まずは大切なことと思いました。
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