年明けの行事は希望に満ちています。成人式! 入学試験! 初○○、等々。
二十歳だった頃、あなたは成人式に参加されましたか? それは育った市町村主催でしたか? 職場主催? 出身学校主催? 私の時代には “ 反権力 ” とか言って、大人の指示には従わないのが流行だったせいか、晴れ着で行政主催の会場に参加する人は少なかったように思います。私は親が整えてくれた晴れ着で行きましたけど、今は個性的な晴れ着を自分で誂えて公的な機関の主催に
参加していますから、昭和と平成の違いを感じています。
昭和と平成の違いを感じていることの一つに “若いのに緊急連絡先が無い”
人がいらっしゃることです。というのも単身けんのHPの「緊急連絡先
お預かりサービス」に20代、30代の方からのお問い合わせが多いのです。
このサービスを提案し開始したのは、年齢が上がるにつれ親兄弟も高齢に
なるとともに心身に異常をきたしたり、いなくなったりする頃になり、「緊
急連絡先」として指定することができなくなるので、その対策として法的に
も実行力がある「緊急連絡先」を創設したのです。
私が驚いているのは、この若い世代の親は健在で働き盛りではないのでし
ょうか。20代、30代と言えば親から離れて一人暮らしを始めていたとしても
まだ疎遠になるほどの時間が経っているとも思えないので、「緊急連絡先」
を探し求めている現状に戸惑いを覚えてしまうのです。“ 家族に頼らない生き
方を探る ” というテーマで活動している当会ですが、手助けをしたいという
家族まで排除した生き方を奨励しているわけではないのですが・・・
「緊急連絡先」を求めて連絡してくる方のほとんどが、「賃貸の引っ越し先を
考えているのですが、大家さん(不動産屋さん)から緊急連絡先を書くように
言われて、それで・・・」という理由です。今の賃貸で「緊急連絡先」になっ
てくれていた人は、どうなってしまったのでしょう。実家を初めて離れるとき
は親御さんが「緊急連絡先」だったのではないでしょうか・・・
「大人になったのだから “自立” して生きていきます」という決心は立派で
すが、親を「緊急連絡先」にしない、できないというのは、問題ではないでし
ょうか。また、それに代わる人間関係を持ってないというのも問題ではないで
しょうか。
若いころから “家族に頼らない生き方” を考えて、高齢になっても自分の判断
で生きていてほしいと思いますが、そのためには家族以外の信頼できる人間関
係が必要です。お金では買えない大切なものではないでしょうか。
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