10/30 「高齢期の1人暮らしは普通のことなのに・・・」で、“孤独死”を取り上げたら、「その前の心配があるわよ。“認知症”よ!」という電話がありました。
同感です。どんな死に方をしても放っておかれることはありませんし、準備もできます。しかし“認知症”はちょっと見にはわかりません。同居していても、初期は気が付かないと言われています。
私の親たちも最後の入院中に、「あれ?」と思ったことが何度かあったのですが、一応意思疎通が最後までできましたので、経験がありません。しかし少し前のことですが、ご近所でいつごろからか目が合うといつもご挨拶してくださる高齢の女性がいらっしゃるようになり、「今日も良いお天気
ですね」等、私も当たり障りのない言葉を交わしていましたが、何度目かの
時、後ろ首筋のところに名札が付いているのに気が付きました。
そう、多分“認知症”で家人が付けていらしたのでしょう。この方が1人暮らし
だったら・・・
厚生労働省の2014年時点の推計によると、65歳以上の高齢者のうち、
認知症を発症している人は462万人、認知症を発症する可能性のある軽度認知
障害の人は400万人だそうです。数字だけを聴いてもビンと来ないのですが、
65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍ということだそうです。2025年
には、高齢者の約5人に1人は認知症になると予測されているとか。
政府も最近は“人生百年時代”と言っています。認知症は長寿の宿命のような
ものですから、他人事ではなく“自分事”として準備が必要なようです。
特に、高齢期は1人暮らしが普通という時代ですから、認知症を発症しても、
そのことに気づいてくれる同居家族のいないのを前提に、判断能力が正常な
うちに、手を打っておくということなのでしょう。そんなときに使える制度・
サービスが身近にあるのでしょうか。
あります。全国の市町村にある社会福祉協議会が行っている「地域権利擁護
事業」「日常生活自立支援事業」です。ある程度、判断能力がある段階から
利用できます。きっと自治体から配布される行政サービスの冊子の中に出て
います。見ていない、知らないという方は、ご自分の地域にある社会福祉協議
会か地域包括支援センターに行って、資料をもらっておきましょう。時々説明
会もあると思いますから、広報紙を日々チェックするか、いつ開催されるか
問い合わせておきましよう。
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