保存版「東京防災」を活用するには

 東京都はすごい! 各戸に「東京防災」という1cm厚さの防災読本を配布してくれました。もうすぐ首都直下型大地震が来るのですよ、というお知らせなのかなぁ、と思いました。

 しかしです。私が東京に移住した38年前も同じように「30年以内に70%の確率で直下型大地震発生するから準備するように」と言っていました。人気芸人のフレーズじゃないですが『あれから40年・・・』、阪神淡路・中越・中越沖・東北内陸部・東北東関東・等々、東京を避けてでもいるかのように大地震を日本は経験しました。

 その度に貴重な経験を教えていただきました。お蔭さまで私はかなりの準備ができました。


 例えば耐震基準を満たした住居に住むようになりました。

そして寝ている時に起こっても、慌てないで、まずは布団をかぶって様子見

をした方が安全なことなのだと知りました。

 火災が発生しない限りは自宅で居られることも学びました。また2週間く

らいは自力で生き延びなくてはならないことも覚悟できました。なぜなら区

の人口88万人という地域に住んでいたら、支援のおにぎりも届かないこと

でしょう。また支援拠点となる指定避難所に毎食いただきに出かけるほどの

気力はないように思いますから。


 配布された防災手引書は、防災心得や被災時に取るべき模範行動や待遇・

処遇が書かれていて参考にはなりますが、当然ながら各個人にとっては不必

要な情報も多く含まれています。

 家族構成や年齢、体力、身体機能、持病、等々で全く対処が変わってきます。

私にとっての非常時持ち出しは、常用薬、メガネ、身分証、和手ぬぐい、飲み

水1本、キャンデー1袋、旅行用洗面具、ウェットティシュ、懐中電灯、携帯

電話くらいです。これ以上増やすと早く動くことができません。つまり指示さ

れている量は無理です。誰にも分けていただけないものに限ることにしています。

これらはメモにはしていますが、防災袋と言うものに常時入れているわけでは

ありません。何しろいつも使っているものですから。


 指示書通りに行動するのも良いとは思いますが、自分の状況を見極めて備え

ることの方が大事なのではと思いますので、指示書を読むときはマーカーと

付箋を準備して、自分用のメモを作りませんか。



事務局のひとりごと 目次へ