自分の日常に不安を感じた会員のAさんは、見守りサービスを申し込みました。そして訪問してきた若い職員の言葉遣いに絶句!
それは「○○と申します。」という自己紹介。最初の挨拶としては当たり前の言い方です。しかし何回来てくれても同じ。Aさんは「2回目からは、○○です、が普通だと思うのですが、石川さんはどう思われます?」と。
私もそう思います。しかしこの担当者だけでなく、来る人来る人がそうだというのです。
私は「多分マニュアルでそうなっていて、マニュアルを離れたことをして苦情の対象になってはと、かたくなにそうしているのではないかしら」と言ったのですが、あなたはどうお思いになりますか?
これが発端でイマドキの言葉遣いの棚卸になったのですが、確かに顧客と
担当職員の関係は難しいかもしれません。顧客は祖母程の歳、孫くらいの
担当者は、言葉遣いのレベルを計るのに苦労しているのかもしれません。
私の育った環境は、家庭では3世帯同居、伯父伯母・叔父叔母始め、親族
が頻繁に出入りし、ご近所のおじちゃん・おばちゃんも常に縁側や居間に
いてお茶を飲んでいるような時代でした。教えられたこともありましたが、
見よう見まねで言葉遣いを学んだというのが実情でしょう。
核家族で、親戚付き合いは冠婚葬祭の日々のみ、ご近所さんとは顔を合わせ
た時のみの挨拶だけ。学校や会社では同期との付き合いがほとんど。一番学ん
でいるのがテレビやネットで流行っているイマドキ表現であれば、年齢・環境
の違う者同士が顔を合わせた時、お互い発する言葉に詰まるのは致し方ないの
かもしれません。
しかし、しかしです。サービス業で特に他人様に安心をしていただくのが仕事
であれば、会話は大事です。 事業者は専門的なテクニックや規則はもちろん
大切ですが、まずは対人関係の良好な構築のための訓練は欠かせないのではない
でしょうか。
これは私からの提案ですが、研修時には体験から得た事例に基づく問題提起で、
解決策を共有するだけでなく、部外者の声・目も取り入れてはいかがでしょう。
組織外の見識・常識も貴重だと思います。
そのためにサービスの受け手も、気持ちよくお付き合いするために、批判的で
ない言い方で、注意を促してはいかがですか。
コメントをお書きください