大阪都構想に対する住民投票の結果が出ました。僅差で現状維持になりました。その結果を受け各マスコミ報道が流されてきました。投票日からずっと見ていて、双方の本部の記者会見、また、街頭インタビューを見ていて、いつものフレーズ「丁寧な説明ができていない」が頻繁に出てきました。このフレーズ、何かすーっと胸に落ちてこない私です。
この「丁寧な説明ができていない」と言う文言は主に批判側から出てきます。その度に私は、言っている側に訊きたくなるのです。「あなたはこの件に関する新聞記事を追っていましたか?」また「あなたの支持する側ではない
側の意見を聴いたり、読んだりしていましたか?」。
この「大阪都構想」に関して言えば、新聞・テレビ・雑誌・政党機関紙等々
で5年間をかけて討論していました。それでも説明不足なのでしょうか。
疑問があれば問い合わせたり質問したりする機会は、ツイッターや各報道機
関の投書・投稿窓口、政党の公開質問受け付け窓口など、昔よりずっと多くな
っています。それらを活用したのでしょうか。
政治や行政に関する施策については、個人一人ひとりに個別で連絡が来るこ
とはごく稀です。自ら知ろうとしなければ知る機会はないのです。
最近のデータでは、新聞を読んでいる人は成人の各年代平均で3割程になっ
ていると聞きました。テレビの政治・社会番組の視聴率は決して高くはありま
せん。
所属する団体の広報紙やチラシ、意見を同じくする知人友人からの口コミや
SNSからの情報では、公平な、または自分にとっての本音の判断ができるで
しょうか。
話は変わりますが、よく耳にする言葉で「行政は何もしてくれない」という
のがあります。「何がして欲しいのですか?」と訊くと「いろいろ・・・」と
返ってきます。自治体が毎月、あるいは分野別に配布している広報紙を読んで
いるかと訊くと、不満を言う人ほどあまり読んでいないという実態があります。
「丁寧な説明ができていない」「行政は何もしてくれない」と言う前に、
一度自分で求めてみる必要があるのではないでしょうか。情報過疎は自らの責任
である時もあるのではと思っています。
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mayama (水曜日, 20 5月 2015 06:36)
拝読して、お説ごもっともだと思います。
私たちはよく「行政は何もしてくれない」と言いますが、真剣に必要なことを求めて闘ったことがあるかどうか反省をしてみる必要もあるでしょう。いろんな問題が起こったときに「丁寧な説明ができていない」と言ったりしますが、ときどき行政から配布される印刷物をよく読んだことがあるかどうか疑問に思ってもみます。
単身けんもいろんな問題を抱えて、まだまだ闘ってください。応援しています。
(YN)