「配偶者控除」廃止! 「夫婦控除」導入

 税金はいろいろな理由を付けては複雑になっていく、といつも理解できないまま従っている私ですが、今検討中の新制度も「はぁ?」と。


――政府は、専業主婦やパートの妻がいる世帯の所得税と個人住民税を軽くする「配偶者控除」を見直し、新たに妻の収入にかかわらず一定額を夫の所得から差し引く「夫婦控除」を導入する検討に入った――


 この見出しを目にして、「はぁ?」と思ったのは、何で結婚している男性だけ、税金をおまけしてあげなければならないの? との疑問が湧いたから。これって婚活奨励策なのかしら? 


 新制度の狙いは、女性の社会進出を支援することで、配偶者控除の対象と

なる「年収103万円以下」の規定は撤廃されることになる、そうです。

 では事実婚、つまり法律婚でなく、性別に関係なく同棲中のカップルなどは、

この規定ではどういう扱いになるのでしょうか。結婚をしているというだけで

優遇する理屈が理解できないのです。

 家事や近親者とのお付き合い、近隣や地域社会との付き合い等々、二人で

分担して対処している既婚組より、すべて1人でこなしている単身世帯の方が

大変なのです。ある地域では世帯単位で地域の清掃参加を要請していて、都

合がつかず不参加だと、「協力金」を要求されるとか。助け合いとか地域の連帯

とか言いながら、ボランティア活動じゃないのですねぇ。


 今日ここで私が言いたかったのは、婚姻の如何に関らず、各自1人分の義務

を果たしましょう、ということ。高齢期は1人暮らしになって当たり前の日本の法

制度なのですから。4人に1人、3人に1人は高齢者という高齢社会です。世帯

単位の考え方は、どこかへしわ寄せするようになるのでは?

 所得税を払いたくない、健康保険や介護保険などの社会保険、住民税はでき

るだけ払いたくない、だけど受益権は行使したい! では費用は誰が負担する

のですか? 

 どこかの政党が言っているように、法人に負担を求めればよいのでしょうか。

 能力に応じて1人分の義務、1人分の権利という風に、分かり易く決めてくれる

と私は有難いのですが。


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