「どうしたらいいのかと・・・」と言って電話をかけてきた彼女は、古希を迎える年になっています。彼女は基礎年金約5.5万円とパート収入約4万円、つまり収入は9.5万円、そして住込み管理人扱いで1万円支払うことで、そのアパートで暮らしていたそうです。そのアパートの所有者が死亡し、相続した子が売却を通告してきたので、途方に暮れているとのこと。
公営住宅に入れないかと市役所には相談に行ったそうですが、「一番頼りになりそうな親族の近くに引っ越しては?」と助言を受けた
そうで、「やんわりとこの市から出て行ってと言われたような気がして・・・」と。
この担当者の助言はマニュアル通りなのだと思います。公的支援を受ける
前に、民法で言っているように親族の相互扶助を検討してほしいと言っている
のだと思います。つまり、親族に相談してから来てくださいということなのだと
思います。税金を使うかどうか判断する現場担当の人の話としては、普通か
と思います。
私が思うところがあるのは相談の持ち掛け方の工夫です。70歳を超えよう
としている今、親・兄妹を頼るのは難しいことと察します。できるだけ自分の力
で生き続けようとしているわけですから、もう少し掘り下げて、当面何に困って
いるのかを整理して相談することではないかと思うのです。
彼女の場合、まずはパートが続けられる地域内で、月額1万円で入れるア
パートを見つけることではないでしょうか。住宅扶助制度も視野に入れて交渉
してみてはどうでしょう。シェアハウスの管理人もできそうですし。引っ越しには
お金がかかりますが、新所有者に、退職奨励金に代えて出してくれるように頼
んでみてはいかがでしょう。すんなり事が運ぶのであれば、呑んでくれるかもし
れません。
悩みが引き金で健康が崩れないように祈っています。
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ひいらぎ (火曜日, 27 5月 2014 11:52)
基礎年金55000円だけとは、実に厳しい現実ですね。
これを読んだ人の頭の中には「生活保護」という言葉が浮かんだ事と思います。
実は他人ごとでは無く、私自身が65歳から受け取れる年金は、年間80万ほど、到底これでは生きていけません。でも、若い頃から国民年金だけでは生活できないと世間で言われきました。ですから30代で個人年金に加入し、せっせと高額の保険料を支払い続けた結果、充分ではないにしろ食べていくことができます。
しかしながら、人生が急展開したりして経済的に老後資金の積み立てが困難な人も多かったと思われ、自助努力が及ばなかった人も多いことでしょう。
知り合いの中には、60歳から公的年金プラス企業年金でリッチに暮らしている人もいれば、電化製品が故障すれば僅かな蓄えから持ち出さねばならないとな悩んでいる人もいます。
それぞれの老後がありますね。