前回、「遺言は書かない。相続人同士で強欲張って、勝手に揉めたって私のせいじゃない」と書いたら、それを読んだ方から「遺言がないと困る」と言われました。
この方は、夫の親族から義母の死後整理だけを押し付けられて、遺言がなかったので個人の血縁関係も財産の在り処も分からず、閉口した、とのこと。
有りそうな話というよりも、有りがちな話だと思いました。
この方の義母様の年齢だときっと戦争体験者で、兄妹や親族も多く、
また婚姻も1回とは限らない時代だったことでしょうから、一人っ子
や単身者が多い今の時代の人とは比べようもないくらい血縁関係が複
雑かもしれないと想像ができます。しかも言いたくない関係を持って
いる人もいるはず。実子も知らない過去もあるかもしれないですから、
夫の母の血縁関係は普通日常会話や、たまにしか逢わないときの話題
にはならないですから・・・。
私が「相続権がご自分にはないのだから、断ればよかったのに」と
言ったら、「あなたみたいに強くないから、夫や親戚に言われたら断
れないわよ。断ったら後が大変」とのことでした。
死んでから、「ちゃんと死に支度をしておいてくれなかったから、
とんだ迷惑をかけられた。恨みたくなる」と言われるのがいやだった
ら遺言は書いておくしかないようです。また、隠しきれない過去も書
いておくことになりますが。
蛇足を一つ。遺産をあげたい人だけを書くのではなく、法定相続人
の名前と住所も教えておいた方が親切かも・・・
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