どこまで付き合う? 身内の貧困

 お笑い芸人の河本氏の母親が、15,6年前から生活保護を受けていて、

雑誌の指摘記事で今年4月から支給を辞退した件が、各所で話題になっ

います。ツイッターやテレビ番組、新聞、雑誌、国会、厚生労働省と、

その広がりの大きいこと! あなたはどのように思われますか。

 

 私はやはり問題視します。河本氏は記者会見を開くという羽目になり、

その場で「考えが甘かった」と何度も言っていました。もらい得と考え

ていたことがありありと見て取れます。

 困っていた時期に申請するのは、当然の権利です。しかし、受給者が

受給額を減らせるように、また、受給しなくて済むように努力するのは、

当然の義務です。働けるようになり、暮らせるようになれば、納税の義

務を果たし、支える側に回るのは、国民としての当然の義務なのです。

遠い昔中学生のころ、社会科の授業の憲法の時間で、私はそのように習

った記憶があります。

 

 私くらいの年頃の者にとって、生活保護を受けるというのはできる限

りしたくないことなのです。しかし、生活保護受給者になれば、生活費

のほかに住民税やNHKの受信料の免除、医療費の無料措置等、支給金

額に追加して優遇措置が受けられますから、少々の収入を得る努力をす

る気にはなれないのではないでしょうか。

 

 その後理解できないような話が伝わってきています。生活保護受給者

の母親にマンションをプレゼントした息子が、そのローンのために援助

ができない?とか・・・

 

 生活保護制度の利用説明をしっかりしてほしいものです。その前に善

意の申請がありきですが。

 

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コメント: 2
  • #1

    夕子 (水曜日, 04 7月 2012 18:48)

    私は、この騒動についてはかなり違和感を持ちました。親子だからと言って、親の生活をどこまでも子が負わなければならないという主張に疑問を感じます。親も子も個であり、親の生活が成り立たなければ、基本は社会がサポートするということではないでしょうか。ただ、親も子もできることはすべきだと思いますし、まして不正受給など論外です。河本さんの場合はテレビで見る限りお母さんと悪い関係ではなさそうですから、生活保護という手段に訴えない程度の経済的支援はできたと想像され、その意味で確かにずるかったと思います。しかし、世の中には、経済的余裕があっても助け合えない関係の親子もたくさんいるのではないでしょうか。それこでも子に頼れと言われれば、親にとっては辛いことでしょう。このケースをもって一般論とし、親の経済的負担を負うのは子であるという流れにすることには疑問を感じます。

  • #2

    イーちゃん (金曜日, 06 7月 2012 10:03)

    夕子さんのご意見に賛同です。
    親だけでなく兄弟姉妹も、子供もそうです。
    支援したいと思うような人間関係でなく、以前に血縁だからと言って我慢して助けた経緯などがあればあればなおさら。
    成人への支援は強制されたくないです。ましてぎりぎりの生活をしている者にとっては。