3.11で私が学んだこと ③支援力と受援力

Official Marine Corps photo by Lance Cpl. Garry J. Welch
Official Marine Corps photo by Lance Cpl. Garry J. Welch

  大震災から1年が過ぎ、人の心の復興は難しいらしいですが、地場産業から少しずつ活動が始まっているようです。その様子をマスコミで視聴する度に感じることの一つが「受援力」です。

 「受援力」。すなわち支援を受ける力です。特に広域被災の場合は、遠隔地からの支援に頼らざるを得ません。そのような時、どのような支援申し出があるのか知らなければ、支援を受けることが出来ません。そしてそのお申し出先に受援したいことをどのようにして伝えたらよいのか知らなければなりません。

 

 ここで重要なのは情報収集力です。3.11ではインターネットが

大活躍をしたようです。小さな支援も大きな支援も平等に掲示でき

ました。そして住所の如何にかかわらずアクセスし、交渉すること

が出来ました。まさに共助が活躍することが出来ました。

 インターネットが使えない人は共助のネットワークから弾き出さ

れたかというとそうではありませんでした。受信できた被災者から、

周りの被災者に知らされ、広がって届けられていきました。

 

 もう一つ注目したのは発信力です。「受援力」に必要なのは受信

力だけでなく、発信力が重要な要素であることです。被災者から今

必要としている物が刻々と発信されました。一つの行政単位でも、

各個の被災者の必要とするものはそれぞれです。だから各個のニー

ズを伝え、それに応えることが出来た今回は新しい共助の仕組みを

作ったと思います。つまり支援側と受援側のマッチングがうまくい

った例をたくさん見ることができました。

 公助は公平でなければなりませんから、10人の被災者に9人分

かない場合は配布されないということも起きました。また公助

の担い手である公務員も被災者であるため、人手不足にもなっ

いました。

 

 地縁・血縁という絆に頼らない・縛られない援助のあり方に感動

をしています。

 

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