母の日が今年も来ました。東日本大震災の被災家族の間でも、カーネーションのプレゼントがあったというホッとできる話題がテレビから流れていました。
私の母が存命中によく戦時・戦後の身近に起こった出来事を話していて、聴いている振りをしながら付き合ったものでした。母の誕生日がこの前後でしたので、青葉のきれ
いなこの季節になると母を想い出します。
その話がよみがえるような光景を今大震災の報道の中に見ます。現場
風景だけでなく、集団移転、集団避難、災害孤児、家族が離散して暮ら
さなければならない現状、そして身元不明者・・・
母たちの話によると、当時全国民は上着の胸に身元を書いた名刺大の
白い布を縫い付けなければならなかったそうです。それには住所・氏名・
血液型を記載していたそうです。つまりは口が利けないほどの重症を負
ったときの処置や、死亡時の処理を的確・迅速にするための手段だった
のでしょう。では今はその必要はないのでしょうか。
私たち単身けんでは、特に都市部に住むひとり暮らしの者は、誰も自
分のことを説明してくれる人がいないのを前提に生活する必要があるか
ら、身元や医療情報をカードにして持ち歩こうと、20年も前から提案を
してきました。聞くところによりますと、千葉県市川市では、65歳以上
の人に「高齢者安心カード」を配ることになったそうです。このカード
には住所・氏名の他に、持病や服用薬などの医療情報や緊急時に連絡す
る親族の電話番号などを書き込むようになっているそうです。
高齢者に限らず、事故や事件に遭うことも予想されます。親子兄弟と
言っても同居していなければ、医療情報までは分かりません。役に立つ
ことが無いことを祈りながらも持っていた方がよいのではないでしょう
か。(問題はどのようにして身に着けておくかですが)
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