景気が良くなるという話はなかなか耳に入ってこない昨今ですが、
年明け一番のニュース(1/3付新聞)に「単身若者の所得 女性が
男性抜く」というのが目に入ってきました。女性の所得は男性よりも
少ないのが常識という時代を生きてきましたので、とうとうやったか・・・
などと感慨深く眺めた見出しでしたが、でも記事を読んで、幾分複雑
な気持ちにもなりました。というのは、高所得の男性は結婚率が高く、
この単身者の調査対象には入っていないとのこと。
では高所得の女性はどうなのかと思いました。婚活報道は、相変わら
ず被扶養者になりたい女性が多く、扶養者としての高所得男性を求めて
いるように伝えています。だから高所得同士の男女が結婚しているとは
思えなくて、無職になるのを覚悟した低所得の女性が既婚者になってい
るように思うからです。かくして単身女子は、単身男子よりも高所得と
いうデータが出現したのではないでしょうか。
高齢期は単身で暮らすことが多くなります。今後ますますその率は高
くなると予想されています。そのとき既婚者はどのような経済状況で
いるのでしょう。
今でも、そして今後も企業は、1人が働いて4人を扶養する、いわゆ
る専業主婦と2人の子供を養う賃金構成は採らないでしょう。1人ひと
りが自分の生涯生活費を稼ぎ、自分の高齢期を自己資金でまかなう時代
になるのです。なぜなら公的福祉施策が手厚くなるとは思えない日本の
人口構成と経済予測だからです。だから高齢になったとき、生涯収入の
差が高齢期の生活の質や安心度を左右すると思うと、既婚女性のそれが
心配になります。
単身けんは、単身者の生活権を検証する会です。でもその意味するとこ
ろは1人分の生活権のことです。未婚・既婚にかかわらず、自分の生活
が自分の意思と資産で成り立つように知恵を出し合っていきたいと思っ
ています。(事務局はお得な役回りですね)
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